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わたしのフランス生活


日本の心配

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日本の夏のおいしい楽しみのひとつは大きく甘い巨峰と
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ジューシーな桃。確かに値段は高い。でもフランスのハズレの多い桃、甘みの少ないぶどうで我慢していると、ついつい高くても手が出てしまいます。

日曜日のジムは、ちょっと頭痛がしていたので「無理しちゃいけない」と自分を甘やかしパス。その代わり月曜日は地下鉄2駅分を歩いて友人Yossyの会社までランチに行きました。時々このブログをのぞいてくれている彼女の第一口、「まあセレブなマダムの生活してるじゃない」だって。10代の時からの友人である彼女は本当のわたしを知っているので笑っちゃうんでしょうね。
日本のビジネス街のランチって量、質、値段すべてがすばらしい!野菜たっぷり、肉、その他数々のお惣菜、味噌汁プラスソフトドリンク、コーヒー、デザートまであるビュッフェが食べ放題でたったの850円! 御飯も2種類から選べて味もすばらしいときているのだから言うことなしです。

短い昼休みのデートだったけれど内容の濃い話ができて楽しいひとときを過ごせました。帰りは別ルートで歩きたかったので銀座まで足をのばしついでに美容院に行ってきました。ふだん美容院ではしゃべらないわたしなのですがこの日はなぜか美容師くんと波長が合ってしまったのかおしゃべりを。

わたしの普段の生活ではまず出会うことのない26歳の男性といろいろと話せてとても楽しかったです。美容師になるのって何か思い入れがあってそれを目指している人たちなのだろうと思っていましたが、せっかく専門学校に入ってきてもやめていく人が多いらしい。それも美容師になる夢を持って張り切って入ってきた人に結構やめる場合が多いのだとか。

彼は高校生の時、「勉強もしたくない。働きたくもない」と本気で思っていて(まあニート予備軍ね)進路相談の先生を悩ませたそうです。でもこの先生は偉かった!そんな彼に「美容学校に入ってみないか」と熱心に勧めてくれたそうです。夜遊びはする、勉強はしない、うちでは「飯がまずい」などと文句ばかり言う、とんでもない息子だったと今振り返るとわかるんだとか。二十歳で家を出て自活してみて親ともきちんと話ができるようになったと言っていました。こうしてまともに生きていることにご両親も自分も驚いているそうです。でも彼を救ったのは、彼自身が人の言葉に耳を傾ける気持ちを持っていたからだと思います。「相談できる先輩たちがいることは幸せだ」と話してくれました。

12月に荷物を運んでくれた引っ越し業者の17歳の子たち、きのうの美容師くん、不動産会社の担当者、わたしは今の若い人たちが頼もしく思えます。これからの日本をちゃんと担って行ってくれると信じています。それなのに、それなのに・・・

今の日本の企業はどんどんアウトソーシングを進めています。利益を追い求めてコストダウンを図るために、製造のみならず人事、経理までも中国などの人件費の安い国へ移行させている会社が増えてきているのだとか。これから数年で日本の雇用は40万人分減っていきます。今現在にしか目を向けていない経営者達に危機感を感じてほしいと思っているのはわたしだけではないはずなんだけれど。

通販会社ニッセンのアウトソーシング推進派の経営陣は首を切りたい従業員に聞きます。「この会社であなたにしかできないことは何ですか?」と。まじめに仕事をやってきた人、能力のある人を切り捨ててまで利潤のみを追求する国に日本はなってしまったのかしら?

これからは企業が求めるニーズに合った自分を作って売っていかなくてはいけない時代なのでしょうか。ただでも格差の大きくなってきている社会がこれからもっと顕著になっていくよう気がして、まだまだ何十年も働かなくてはいけない世代の人たちが気の毒になってしまいました。

ちょっと重い話になったので癒しのサイトを。犬猫好きな人は見に行って。クリック
by kish-paris | 2007-09-05 18:48

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3回目のフランス生活も10年。日々の生活、子育て、何でもありということで少しずつ書かせていただきます
by K
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